湯殿山 大日坊縁起
湯殿山は、伊勢、熊野と並ぶ日本三大霊場のひとつで「言わず語らずの山」と言われ、古くより厳しい戒律に守られていた。
湯殿山大日坊は大同二年弘法大師の開基であり、正しい寺名は湯殿山瀧水寺金剛院と号する。
年代を重ねるにつれ湯殿山流戒律の修行道場、そして多数の信者を導く講堂を合わせた仏閣、即ち大日坊と言う本坊ができた。
大阪城落城以前には、間口四十六間の大伽羅が建立され、大日坊は大日如来を安置し全国の信仰を集めて隆盛を極めた。また
湯殿山は往時女人禁制の秘境であったため、弘法大師は女人の心を哀れみ、この地を選び清め湯殿大権現をお召し、湯殿山の
お沢八万八千仏をまつり、女の湯殿山としてお建てになったのが大日坊の起こりとなっていいる。
特別御開帳 秘仏 前立仏大日如来
輝かしい平成28年丙申歳は、大日如来の歳であります。
このたび山形県大蔵村、作の巻に在った大日坊の末寺で秘仏御本尊として祀られておりました大日如来(湯殿山大権現 前立仏)が、寺院解体により本山の大日坊に遷座致しました。
当山では、丙申歳記念として今年、胎蔵界大日如来像を本尊前立仏として特別に御開帳致します。